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2020/10/03

最先端科学で人間の真の姿を解き明かす『ヒューマニエンス』を観よう!



 BSプレミアムで10月1日から始まった織田裕二さん司会の『ヒューマニエンス ~40億年のたくらみ~』という番組(毎週木曜 20:00-20:59)は、「織田裕二が“科学”で“人間の真の姿”に迫る!」「人間に関する最新の研究を通して、40億年に及ぶ生命の進化の意味を考えて行こう」というものです。
 再放送は毎週月曜、BSプレミアムで、23:45~ あるみたいですから、見逃した方は是非ご覧くださいね!

 10/1(木)、観てみると期待通り、古い価値観や概念を気持ち良~く壊してくれるという目からウロコの、私の大好きなテーマで溢れている番組でした。大好きなテーマを大好きな織田さんMCで見せてくれるなんて、幸せの極みですね!

 (※昔から私は、最先端の科学スピリチュアルな世界は通じるものがある(紙一重?)と感じていました。
 例えば、宇宙飛行士たちは、最先端の科学技術で宇宙へ旅立つのですが、いまの科学ではまだ解明できない神の力(畏敬)のようなものを宇宙で感じて帰って来られる方が多いですし、私たちが今、便利に使っているスマホの原形を世界で初めて作ってくれたスティーブ・ジョブズは、座禅の精神統一力を信じている人でした。
 以前の記事でも、「マインドフルネス(瞑想)に驚くべき効果があることが、最新の脳科学でも実証された」と教えてくれた番組について書いたのですが、脳を破壊するキラーストレスを座禅や瞑想で消し去って、うつ病などの心の病をお持ちの方は、是非立ち直っていただきたいと常々思っています。)

* * *



 さて、話は戻って『ヒューマニエンス』ですが、第一回のテーマは「オトコとオンナ “性”のゆらぎのミステリー」、「性スペクトラム」です(男性女性のが男と女の2種類ではなく、人は、男と女の間の連続した性のどこかに位置しているという考え方)。国立成育医療研究所の深見真紀先生によると、「すべての人の性がゆらぐことがある」「普通の方々でも(LGBTの方じゃなくても)、数年後に性が変わるかもしれない(例えば男性が女性に!?)」「この世から男が消滅してしまう予測も」と、のっけから意味が良く分からない、理解の範疇を超えた、目からウロコ落ちまくりの、理論が炸裂していたのでした!

 でも確かに、他の生物(魚)の中には、オスがメスに変わる種があるというビックリ話は、以前から聞いたことがありましたから、人間にもそれが起こっても不思議でもなんでもないのでしょうね。

 (※話はソレますが、さとりを開かれた如来やさとりに向かっている菩薩は、言わば極限に進化されていますから、姿形は無く、男でも女でもない、と聞きました。仏像などは人間に見せるための仮の姿なんですね。進化の先には、身体は持たず魂だけの存在になって性別は関係ない、ということになりますね。)

 北海道大学 大学院理学研究院教授の黒岩麻里先生も、「かつては男性とか女性とかどちらでもない方たちはマイノリティだと捉えられてきたが、今は男と女(の性)は繋がっていて、その中間に位置する人も多く存在している、と捉えるようになった」「(性が)連続的で多様であることは、生物学的にも非常に進化してきた証拠」とおっしゃっていました。 

 黒岩先生は、性の決定プロセス(性がどのように決まるかの仕組み)や進化について、細胞や遺伝子、染色体を使って研究されている方なのですが、人間は受精した瞬間に男か女かが決まるわけではないそうです。この時点で性染色体がXXかXYかの組み合わせが決定するけれども、ある程度の運命が決まるだけだとか(運命は変えられる)。
 妊娠8週目ぐらいで、胎児に生殖腺が発生するけれども、この生殖腺は精巣にも卵巣にもどちらにもなれるらしいです(バイポテンシャル機能)。この生殖腺は放っておくと、女性になる傾向が強い(性のデフォルトは女性)らしいのですが、ここで性染色体がXYの場合、SRY遺伝子(Yの性を決める領域の遺伝子)がスイッチを入れると、もの凄いスピードで精巣を作り始めるのだとか。そして生殖腺から男性ホルモン:アンドロゲンが急激に分泌される(アンドロゲンシャワー)。アンドロゲンが多いと、より男性的になる。アンドロゲンは分泌されない場合もあって、その時は胎児に精巣以外の生殖器官ができない、ということになる。つまりそこで、男性性が強い人とそれ程ではない人が、生まれてくるということですね。

 魚類や爬虫類、鳥類などの卵を産む生き物の多くは、子孫を確実に残す為に、メスだけで子供を作る仕組みを持っているそう。しかし人間を含む哺乳類は、男女ペアになる必要が。父性由来の遺伝子、母性由来の遺伝子が必要で、妊娠した母親の胎盤は、父親の精子に含まれる遺伝子の命令でできるのだとか。

 が、このシステムには欠陥があって、いずれY染色体は自滅するので、突然変異のせいで、いつ男性が消えても(生まれなくなっても)おかしくない、という考え方もあるそう。X染色体は女性の中にXXと2つあって(スペアがある状態)、常に補修されているけれども、XYの性染色体を持つ男性にはYは一つしかなく、傷が入っても治せないため、どんどん小さくなっているらしい。

  最新の研究では、40歳以上の男性の細胞の中のY染色が抜け落ちている場合がある、とも。70歳80歳になると男性の4割の細胞には、Y染色体がない、のだそう。

 実際に、Y染色体が無くなってしまっている哺乳類(トゲネズミ)も存在する。それでもちゃんとオスが生まれていて生き延びている、とか。このトゲネズミには、SRY遺伝子とは別の新しい性決定遺伝子がある、ということを黒岩先生は発見された。
 人間もこれと同じ道を辿るとは、断言できないが、トゲネズミと同じ遺伝子を人間も持っているので、それが性決定遺伝子に進化する可能性はある、とのことでした。

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 ※昔、メスの遺伝子だけで、オスのクローンも出来るという話をどこかで聞いた気がしますが、それとも関係しているでしょうか?

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 この後も番組は、「人間は本当に一夫一妻なのか?」 ということについての検証が、他の類人猿との比較で説明してくれていて、とても興味深かったです。どうやら人間は、期限付きの一夫一妻になっているらしい(シリアルモノガミー説)…ということですね。

 織田さんが良い合いの手(質問とか)を入れてくれるので、とても分かりやすい番組になっていました。来週も楽しみです♪ ('20/10/03)



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